海之まりん的日常

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『BLOOD』を見た

『BLOOD+』のモトになったという『BLOOD』を見ました。
時代は、作中を走っている自家用車から類推して、たぶん、1960年代。
舞台は横田基地(飛んでたのはファントムですかね???)
小夜(さや)と呼ばれる少女が、デヴィッドという男に命じられ、『翼手』というモンスターを狩るために、アメリカン・スクールに潜入するというお話。
長さは48分となってます。
現在放映中の『BLOOD+』とは、ま、別物ですね。
小夜はおさげで、唇たらこ。ついでに、めっちゃ、こえー。
とても、この小夜があの小夜になるとは思えません。
ハジもいないしね。
デヴィッドは出てきますが、やはり『BLOOD+』のデヴィッドとは別人です。
第一、四十年前のと同じ人だったら、デヴィッド、おじーちゃんになってなきゃなんないもん。
それとも、小夜付きの人は、いつもデヴィッドなのかしらん? コードネーム・デヴィッド、なんちゃって(もちろん、冗談です)。
小夜は日本刀を使いますが、刃物であればなんでもいいみたいだし。
そういや、刃物を使うのは、『翼手は一度に大量出血させないと倒せないから』と小夜が説明してました。
そうだったのかー。へー。
この『BLOOD』から『BLOOD+』へと連なるキーワードを探すとすれば、まず、デヴィッドが口にした「彼女は我々が知る限りただ一人のオリジナル」という言葉でしょうか。
『BLOOD』には『The Last Vampire』という副題がついています。作中では、小夜が吸血鬼であると断定できるような描き方はされていないのですが、少なくとも、年は取らないようですし、小夜がヴァンパイアであることはまちがいないのでしょう。
小夜がただ一人のオリジナルのバンパイア。
ということは、オリジナルでないバンパイアが存在する。
それが翼手であることは容易に想像ができます。
翼手が小夜のコピーなのか、あるいは、小夜の血によって人間が変異させられたものなのかはわかりませんが、小夜が自身が倒した翼手に向ける眼差しは、悲しげであり、また、慈愛に満ちているようでもある……。
彼女自身のどこかに翼手に対する複雑なシンパシーが存在するのを感じました。
『BLOOD+』の小夜もバンパイアなんでしょうかね???
てことは、翼手と小夜にも関わりがある?
なんにせよ、これから先、『BLOOD+』の小夜にはつらい現実がたっっっくさん待っていそうですね。
話を『BLOOD』に戻しますが、キャラデザは寺田克也さんで、とにかく濃いです。
アニメーションはすごくキレイ。
よく動いていますし、光と影のコントラストがまた印象的です。
ストーリーは日本のアニメというよりは、アメリカのホラー映画みたい。
押井さんが主催してらっしゃるクリエーターさんの勉強会(?)押井塾で塾生から提出された企画書から出たものらしくて、押井テイストたっぷりです。
言ってみれば、マニア向けの一作、でしょうか?
『BLOOD+』もけっこうエグい造りだと思ってはいましたが、やはり、本家の濃さは段違いでした(笑)。

余談ですが、1960年代ということもあって、小夜が着ているセーラー服のスカートが膝下丈で、それが妙に新鮮でした。
でも、ソックスがクルーソックス(ニーソックス)なんだよね。
どうせなら、三つ折りソックスにしてくれればよかったのに(笑)。
クルーソックスがメジャーになってくるのは、もう少し時代が下がってからじゃないかなぁ。
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by marine-umino | 2006-01-26 17:49 | 腐女子な話題

憂鬱

ホリエモンが逮捕されたそうだ。
ホリエモンのことが特別好きなわけでもないし、かばうつもりもないんだけど、でも、今のこの状況はちょっと腑に落ちない。
昨日なんて予定の番組を放送中止にして報道特番まで組んじゃったりして、いくらなんでも、それはマスコミの皆さんハシャギ過ぎでしょう?
これって、特番組まなきゃなんないほどの事件なわけ???
特捜の皆さんにしたって、わざわざ偉い人が取り調べするらしいけど、ほかに、もっと、暴かないといけない悪があるんじゃないですか?
たとえば、建築設計偽装問題。
たぶん、アネハさんとかいう人だけじゃないでしょ?
たとえ、設計はちゃんと法律どおりだったとしても、実際の建物が設計どおりに建てられているとは限らないよ?
たとえば、大手ゼネコンさんが100万円で受けた仕事があったとする。
ゼネコンさんは手数料一割取って下請けに丸投げする。
下請けは、また手数料一割取って孫受けに丸投げする。
孫受けは、更に手数料一割取ってひ孫受けに丸投げする。
実際に建物を施工するひ孫受けは、100万円の仕事を結局、70万円の予算でやらなきゃならなくなる。
ひ孫受けの会社の人たちも食ってかきゃなんないわけだし、鉄筋の一本も抜かなきゃなんなくなる気持ちもわからないではないよね。
(数字はたとえばの話なので実際のとこはどうかわかんないです)
ライブドアが虚業だと言うのなら、手数料だけ取って下請けに丸投げする大手さんはどうなの?
世間には、なんにも仕事をしていないのに社長の家族だというだけで莫大な役員報酬をもらってる取締役さんもたくさんいるよ?
考えれば考えるほど、世の中腐ってる。
なんにしても、ホリエモンがいい時には人寄せパンダに使うだけ使ってチヤホヤしてたくせに、いきなり掌を返したように悪口言う人たち見てると、世間の冷たさが身に染みる。
某テレビ局のあのオジさんのうれしそうな顔ときたら、いかにも「ザマーミロ」と言わんばかり。そう見えるのはあたしだけなんだろうか?
もちろん、ライブドアのやり口がきれいでなかったのは、あたしも残念だし、罪は罰せられるべきだけど、叩けばほこりが出る会社なんて山ほどあるはずだし、ライブドアだけが『巨悪』みたいなマスコミの口ぶりを聞いていると、なんだか洗脳されそうな気がして憂鬱になる。
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by marine-umino | 2006-01-24 23:27

1月の新番組アニメ

遅ればせながら、1月からの新番組の第一話を見ました(全部じゃないけど)。

・鍵姫物語
アニメは絵が少々違うので最初はわからなかったのですが、介錯さん原作らしいです。
アリス適応者の女の子たちが女の子同士戦って相手の心の中の物語を奪うという設定はなかなか面白いと思うんですが、主人公の妹がイヤ……。
すみません。まりん、妹属性ないんです。妹苦手なんです。
なんで、こう、美少女系のお話に出てくる妹って、こう、おしなべて、うるさく、生意気で、しかも、嫉妬深いのでしょう? 世のお兄さんたちは、こんな女、好きになれるのでしょうか???(あたしはヤダ)
主人公は、アリスマニアで、自分でもアリスのお話を書いてます。はっきり言ってヲタです。根暗感漂うヲタ男です。
ただし、顔がかわいいので救われてます。
女の子だけでなく、男の子も、やっぱり、顔がいいってお得なんですね。

・陰からマモル!
ごめんなさい。ヒロインの女があまりにもバカなので疲れました……。
こんな女いたらイヤ……。

・タクティカルロア
これも、ごめんなさいです……。
テンポも悪くないし、よく動いているのですが、なぜか退屈……。
あらすじ読むと面白そうだし、暇と気力に余裕があればストーリーが動き出すまで我慢してつきあうこともできるのですが……。

・Fate/stay/night
ゲームやってないせいか燃えません(涙)。
ゲームやってから出直そうって感じです(でも、実は月姫もやってなかったりして……)。

・よみがえる空
海猿で海保が注目されたんで、次は自衛隊なんですねって感じの地味~なアニメ。地味~ですが、退屈ではないです。
挫折した男の魂の再生っていうストーリーに、実は、まりん、けっこう弱いんですよ。挫折を知る男には男の色気ってヤツがあるような気がして。
主人公・内田くんのCVは、『かみちゅ』の二宮くん役で、まりん的に人気急上昇中の宮崎一成さん。
航空自衛隊も全面協力で、現役の航空機がばんばん登場するのも見所ですね。

・爆球HIT! クラッシュビーダマン
お子さまアニメです。
ちっちゃいお友だち向け対応ですが、これが意外と侮れないんですよねぇ。
熱血で燃え燃え。萌えに疲れたら燃えもいいんではないかと(笑)。
まりんはコン太くんが超お気に入り。だって、かわいいんだもーん♪
テレビを見ながらコン太くんのあまりの愛らしさに微笑んでいたら、周囲から冷たい目で見られました……。
いいじゃん。かわいいものがきらいな人がいて?(おいおい……)
それにしても、あのビーダー。けっこう危険な代物のように見えるのですが、小さいお子さまの玩具としてOKなのでしょうか?
人に向けて撃ったら怪我するよ。
もちろん、ルールを守れば問題ないのでしょうが、お子さまがルールを守ってくれるかどうかは別問題だしなぁ。
危険玩具として世間で問題になったらアニメ打ち切りになっちゃうじゃん。
しかし、そんなこと考えてる自分は、大人としてどうなのかとちょっと思います(涙)。

・練馬大根ブラザーズ
世にも珍しいミュージカルアニメ。
変。とにかく、変。
ある意味、実験的なアニメでしょうかね。
この異様なテンション。一瞬、腰が引けてしまうのですが、いつしか、悪い薬みたいに、じわじわと全身に染み込んでくるようでオソロシイ(笑)。
特に、ホストのチロリンことイチローのゆるゆるっぷり。伝染ります。あの無感動な「わーい」。つい、自分でもやってしまう(あうあう)。
ちなみに、イチローのCVは森久保さんなのですが、いつもとはずいぶん違ってて森久保さんとはわかりませんでした(メジャーの吾郎あたりとは別の人みたい)。
森久保さんはお歌がお上手なのですね。
今後、ゲストの声優さんたちも歌われるらしいので、それも楽しみです。
是非、最後まで逃げ切ってください(笑)。
OP曲を元米米の金子さんと石井さんが作っていて、米米テイスト炸裂なので、米米がお好きだった方は、OPだけでも、是非、一度ご覧になってみてください。
『ミトの大冒険』が好きだった方にも、もちろん、おすすめ(あれも変なノリのアニメだった……)。
それにしても……。
練馬にあんだけの土地持ってるヒデキ兄ちゃんって、実は、かなりな大金持ちなんじゃ???

・落語天女おゆい
落語芸術協会75周年記念作品、だそうです。
いくら、クドカンの『タイガー&ドラゴン』あたりが若い人に受けて落語がプチ・ブームだからって、いきなり萌えの世界に進出してくるとは、落語芸術協会ってチャレンジャー(笑)。
しかも、75周年記念作品という半端っぷり。
もしかして、これもシャレですかね?
普通の女子高生が幕末にタイムスリップして、天女となり、悪から江戸の町を守るというお話で、カテゴリー的には魔法少女系列でしょうか?
当然、女の子の登場人物が多いのですが、こいつだけは勘弁しろ、と言いたくなるようなタイプの女の子はいなさそう。
まりんは、雅さんが好きですねぇ。雅さん、実は、唯ちゃん大好きっぽくて、素直じゃないとこがかわいいのです。
今後、江戸の町に舞台が移って、あれこれ江戸の風俗なんかも見られると楽しいな。
しかし、落語って難しいですね。
声優さんが落語に挑戦するのも見所の一つらしいのですが、声優さんとしてはお上手な方でも、落語の段になると、なんかチガう。
やっぱり、落語家さんの話芸は特別なものなんだなぁ、と思いました。
あ、そうそう。
ED曲。笑いました……。
なんで演歌なんだーっっっ???
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by marine-umino | 2006-01-23 21:15 | 腐女子な話題

交響詩篇エウレカセブン【39】ジョイン・ザ・フューチャー

久々のエウレカです。
年末、あまりのあわただしさに、しばらくHDDにたまりっぱなしでしたが、ようやく、放映日に見られるようになってきました。
(リアルタイムは無理。だって、朝の7時に起きられない……)
その間、レントンたちが住んでいる星が、実は、コーラリアンとかいう一個の生命体だったり、あの、いやにサイケなモンスターが星の抗体だったり、デューイとホランドが兄弟だったり、レントンのねーちゃんがホランドの元カノでタルホさんがデューイの愛人だったり、タルホさんが妊娠してたり(やっぱ、男と女の仲は外れた障子ですかね)、いろんなことがわかって、ストーリーはかなり進んできたって感じです。
でも、ダイアン。ああいう女だったとは想像していなかったなぁ。
もっと強い戦う女なのかと思っていましたが、実態は壊れたファザコン(ひどい言い方だな)。
それに、もう少しストーリーにからんでくるのかと思っていたのに、案外、脇役でした。タルホさんがあんなに嫉妬するほどでもないじゃん。むしろ、ホランドがデューイに対して覚える嫉妬のほうが強そうな気も???

それはさておき、【39話 ボールはともだち!】。
ちげーよ。ジョイン・ザ・フューチャーだよ……。
今回はすっかりギャグの回でした。
ゲッコーステートのみんなでフットサルの試合をするお話です。
笑いました。変です。特に、いやにマジなホランドが。
無駄にトレーニングのスケジュール立てたり、いきなりユニフォームそろえてるし(どこにあったんだ?)、彼、実は体育会系なのかも……。
最後は、レントンとエウレカのダブル・ボレー・シュートって、どうよ???
しかも、みんな勝ったような喜びようだけど、実は、ボロ負けなんだよね……。
ツッコミどころ満載だよ(笑)。
うん。でも、楽しい回だったから、いいや。
作ってる人たちも楽しそうです。
この楽しさは見ないとわからないと思うので、あまり多くを語るのはやめときましょう。
それにしても、レントン、サッカー上手かったとは意外。
でも、ドギーがもっと上手かったのは更に意外です。
いや、まあ、波乗り上手いということは、それだけ運動神経もいいってことなんでしょうから、サッカーやらせても上手いのは当然なのかもね。
それに比べて、おじさん三人組(おじさんは失礼?)のダレダレなこと……。
あー。すげー、おじさんくせー。
とはいえ、確かに、身体動かしたあとで飲むビールは美味いよね(笑)。
このおじさん三人組がものすごーくリアルで笑っちゃいます。もしや、製作の皆さんも、実は、こんなだったりして(笑)。
しかし、ホランドたちにサッカーやらせたノルブさんの目的はいったいなんだったのでしょう???
勘ぐればいろいろと想像できないこともないのですが、やっぱり、ただ単に面白がっていただけという気がします。
それでいいんじゃん?
しんどい時に「しんどい。しんどい」ばっかり言ってるのはカッコよくないよね。
だけど、気負っちゃダメってわかっていても、実は、気負いを捨てるのってけっこう難しい。
フットサルのおかげで、ゲッコーステートの面々も、見てるこっちも、一息入れることができました。
グレートウォールに突入する前の箸休め。
一回肩の力を抜いてもらってから、また改めて緊張感高めていって盛り上がってねって感じ。
こういう回を一回はさむことで全体のメリハリもつきますし、やはり、エウレカのシナリオを作っていらっしゃる人たちはセンスいいなぁと思います。
それにしても……。
ノルブさんに振り回されるホランドは、青い、青い。
ホランドって、無頼ぶってるけど、意外に、チキンで、真面目ですね(でも、そういうところが、かわいい?)。
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by marine-umino | 2006-01-22 19:26 | 腐女子な話題

黄泉津比良坂、暗夜行路

黄泉津比良坂、暗夜行路
藤木 稟 / 徳間書店

この本、『よもつひらさか、あんやのみちゆき』と読むらしいです。
あらすじは……。

沙々羅は女学校の教師。
忌まわしい事件により家族を失い、親戚に引き取られ健やかに成長したが、再び、惨劇の起こった館へと戻ることとなる。
沙々羅の生家は、奈良県の山中に、古より続く旧家・天守家。
沙々羅が帰るのを待ちわびていたかのように、天守家では、鳴るはずのない『不鳴鐘』が鳴り響き、次々と殺人事件が起こる。
困惑した、天守家の執事・十和助は東京から探偵を呼び寄せた。
探偵の名は、朱雀十五。
盲目にして白皙の美青年探偵・朱雀十五が、助手の律子と共に、天守家の謎に挑む。

というところでしょうか。

しまったことに、これ、『黄泉津比良坂、血祭りの館』というのの続編でした。
知らないで後編から読んじゃったよ……。
たぶん、前回の事件と今回の事件は一応独立している印象でしたので、何がなんだか全くわかんないということはなかったと思いますが、やはり、キャラクターの把握は今ひとつしにくかったみたい。
特に、朱雀十五。
せっかくの、性格の悪い美青年だったのにー。しかも、吉原の裏社会を牛耳っているとかいうおいしい設定なのにー。
これ一冊だけ読むと、その魅力があんまり伝わってこないんですよねー。
この作者の方が書かれたほかの本を読んだことがないため、前作で、十五の魅力はたっぷり語り尽くしたので作者の方が控えられたのか、それとも、元々こういうキャラクターの描き方をされる方なのかはよくわからないのですが、すんごいもったいないことをしてしまった気分でした。
どうやら、十五の助手役の律子も別のお話で事件を起こしているようですし、ちゃんと把握するためには、シリーズを全作読み込むしかないってことなのかもしれません。
お話のほうは、いわゆる館モノとかいうタイプのお話だそうで、禍々しい仕掛けをたくさん施された洋館の中で、どんどん殺人事件が起こって、死体が量産されていきます。
館の不思議な造り、不鳴鐘、モーツァルトの魔笛、天守家の謎、など、オカルトの香り漂うガジェットがこれでもかと詰め込まれた一作で、こういう仕掛け大好きな方にはたまらないのではないかと思いますが……。
まりん的には……、あー、なんと申しましょうか、この豪華絢爛かつ精緻な舞台設定だけで、もうお腹いっぱいというカンジ。
細かい設定を追うのに頭を使ってしまって、肝心の人間関係や人の心の綾の部分を類推する余裕が残らず、ストーリーを心行くまで楽しむことができなかったような気がします。
これって、やっぱ、あたしがアタマ悪いってことなんですかね(涙)。
ま、まりんのアタマのことはともかく、レトロでおどろおどろしい雰囲気が好きで、設定マニアの方にはおすすめできる一冊ではないかと思いました。
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by marine-umino | 2006-01-09 17:45 | 最近読んだ本

13階段

13階段
高野 和明 / 講談社

傷害致死により二年間の服役を終え仮出所した三上純一は、刑務官の南郷からある仕事の手伝いをしないかと誘われる。
その仕事とは、死刑囚、樹原亮の冤罪を証明し、彼を救い出すこと。
自分が起こした事件の損害賠償で家族が困窮していることに心を痛めていた純一は、莫大な報酬を得られることを知り、戸惑いながらも南郷の申し出を受け入れる。
ふたりが向かったのは、千葉県中湊郡。
だが、樹原亮が殺人事件を犯したという10年前のまさにその日、純一も中湊にいたのである……。

っちゅーカンジのお話。
元々は脚本家でいらっしゃるそうなので書き慣れていらっしゃるせいか大変読みやすいですし、樹原亮の事件と純一の事件が巧妙に入り組んで、最後には一つの結末へと収束していくその手際に拍手です。
また、刑務所内や死刑のシーンなどの臨場感もすばらしく、取材力にも優れた作者さんだと感じました。
一部、ちょっとできすぎかなー、と思う箇所もないのではないのですが、スルーしてもいいよ、って気分になっちゃうのは、たぶん、軽妙な語り口に乗せられてしまうせいでしょう。
作者の方は、たくさん読者を楽しませたいと思っていらっしゃるのかもしれませんね。
それは、『職人で結構』という岡本喜八監督の言葉を引用していらっしゃるところからも推測できます。
法の名の下に人の生命を奪った自分を許せずにいる南郷と、自身が犯した殺人事件に罪悪感をいだきながらも、その罪悪感のベクトルに揺れる純一。
この年齢の違うふたりの男の心が微妙に交錯する中で、人が人を裁くことの重さ、難しさなども考えさせてくれる、大変面白い一冊です。
この作者の方が書かれたほかのお話も読んでみたくなりました。
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by marine-umino | 2006-01-04 14:12 | 最近読んだ本

九月が永遠に続けば

九月が永遠に続けば
沼田 まほかる / 新潮社

第5回ホラーサスペンス大賞受賞作品。
あらすじは……。
40代の主婦『私』は、夫と離婚し、18歳の息子・文彦とふたり暮らし。元夫の再婚相手・亜沙実の娘・冬子のボーイフレンド・犀田と密会を続けている。
ある日、文彦が突然失踪した。続けて、犀田が謎の事故死を遂げる。
文彦の失踪が犀田の死と関係があるのではないかと思った『私』は、必死に文彦を探し続けるが……。

なんか、腑に落ちない一作でした。
特に、文彦の失踪の理由が。
この展開はちょっと唐突過ぎるような気がするんですよね。
たぶん、作者の方は読者を驚かせたくて最後までこの展開を予想できないよう文章を書かれたのでしょうが、伏線もなんにもなくいきなりたどりついた結果だったので、逆に、肩透かしをくらったような気になりました。
エロティシズムを追求したわけでもなく、かといって、エロティシズムに翻弄される人間の狂気を描いているとも言えない。じゃあ、ミステリとしてどうかというと、謎解きというほどのものもない。
亜沙実が魔性の女なのはともかく、彼女自身がその魔性を疎んじているのか、それとも、彼女の魂そのものが魔性だったのか、よくわからなかったし、冬子ちゃんの扱いも、あれでは、あまりにもかわいそう。
結局、魔性の女に振り回される男のバカさかげんだけが印象に残ってしまう一冊でした。
あと、これ、ホラーサスペンス大賞受賞作らしいのですが、全然ホラーではありません。
ただ、無力な『私』が現実に流されていくお話、かなぁ。
とりあえず、最後にほんの少しだけ救いがあったことにはほっとしました。
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by marine-umino | 2006-01-03 19:35 | 最近読んだ本

あけましておめでとうございます

今日から2006年です。
昨年お世話になった皆さん、ありがとうございます。
そして、今年、お世話になる皆さん、よろしくお願いします。
実際は、カレンダーどおりの生活をしているわけでもないし、まりんにとっては特別どうということもないただの一日なのですが、やはり、世間の皆さんがにぎやかにしていらっしゃると、ちょっとくらいは真似してみたくなるもの。
というわけで、お正月料理なんぞ作ってみました。
b0027220_22512987.jpg黒豆と、きんとんと、紅白なますと、田作りと、だし巻き玉子。
一応、気分でお重詰めしてみました……。
一人用お重。なんか、淋しい……。
まあ、それは、さておき。
お味のほうは、なかなかおいしくできたのではないかと思います。
紅白なますは、酢の代わりに柚子を使い、皮を薄く切ったものも加えて、さわやかな味。
きんとんは、甘さ控えめにして、少しだけ塩を入れるのがまりん風です。
黒豆は、今まで、ずっと、実家からもらってきてたので、生まれて初めて作りました。
煮上がってすぐの黒豆って、味がついてないもんなんですね。失敗したのかと思ったんだけど、一度冷まして煮返したらいい味になりましたよ。
田作りも初めて作りました。
あんまり好きじゃないので、普段、食べないんだけど、なんとなく気が向いて。
そしたら、すんごくおいしくて、びっくり!
我が人生最高の味かも(いや、マジで、マジで)。
たぶん、素材がよかったのでしょう。今回は、鳥取県境港産のカタクチイワシを入手して使いましたが、これが、もう、見るからにおいしそうなの。普通、田作り用のカタクチイワシって鈍い銀色なのですが、これは青くってついでに光ってるんですよ。
せっかくなので、レシピも紹介。

【材料】
カタクチイワシの干したの・50グラム 酒・大さじ3 砂糖・大さじ2 しょうゆ・大さじ2 ごま

【作り方】
・カタクチイワシをフライパンで乾煎りする。絶えずフライパンをゆすりながら(お箸でかきまぜてもいいけど)、中火以下の火でパキパキになるまでじっくり煎るのがコツ(らしい)。
・カタクチイワシが煎れたらバット(まりんは紙使ったけど)に広げて冷ます。
・フライパンに、酒・砂糖・しょうゆを入れて、軽くとろみがつくまで煮詰める。
・調味料が煮詰まったら、カタクチイワシとごま(量は適当)を入れ、よく混ぜる。
・覚めると調味料が飴状になってくっつくので、バットに広げて冷ます。

以上。
けっこう簡単です。難しいのは、調味料がゆるすぎたり固すぎたりしないよう、タイミングをうまく見はからうことかな(大学芋と同じですね)。
このカタクチイワシは乾煎りしただけでも、すっごくおいしかったです。
なんにしても、ちょっとだけお正月気分を味わえたので、満足。
来年こそは、もう少しまともなお正月を迎えられるといいなぁ(鬼が笑うよ)。
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by marine-umino | 2006-01-01 23:38



   まいにちぼちぼち
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